Jリーグの秋開幕へのシーズン移行を目指す日本サッカー協会が「秋春制」実現に向けて提案したスケジュール構想が19日、判明した。
18日に行われたJ1~J3実行委員会で26年W杯米国・カナダ・メキシコ大会以降の日程が話し合われた際、次の提案があった。
具体的には、W杯イヤーの26-27年シーズンは8月初旬に開幕し、5月末に閉幕。W杯のない27-28年から3季は7月第3週に開幕し、6月初旬に閉幕する。再びW杯イヤーを迎える30-31年は、26-27年と同時期でリーグ戦が開幕する。
提示した側である日本協会の幹部は「ACLやアジア杯、FIFAが決めている国際Aマッチデーにも適した日程で、Jクラブにも日本代表活動にもベストな選択になるはず」と強調した。実行委には移行への消極的意見もあるが、一方で「課題はあるもののプラス面も多い。クリアできないほどハードルが高いわけではない」と前向きな意見も多く、今後も議論される。
日刊スポーツ https://www.nikkansports.com/soccer/news/202304190000915.html?utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_campaign=nikkansports_ogp
2023年4月に入ってから、Jリーグの秋春制導入についての話が再燃した。現行制度は春秋制のため、秋春制以降となった場合は大幅なシーズン日程変更となる。
今回は秋春制、春秋制のメリット・デメリットについて掘り下げつつ、2023年現在JFA会長である田嶋幸三氏についても少し言及する。
春秋制
シーズン開幕は2月頃
カテゴリ(J1, J2,J3)次第ではあるが、2月頃にシーズン開幕するのが通例。
開幕に合わせて1月上旬に各クラブ選手スタッフが顔合わせして、寒いうちは比較的温かい地域でキャンプ、その後クラブの拠点に戻って仕上げたらシーズン開幕といった流れが一般的。
クラブによっては開幕前の前哨戦として有観客プレシーズンマッチを行ったり、独自のカップ戦行ったりしている。
(キャンプ地は九州・沖縄が一般的だが国外という選択肢も増えつつある)
シーズン開幕からは基本的に7月まで通しで試合が行われる。その間にカテゴリによってはルヴァンカップ、天皇杯の日程も組まれている。
7月後半は中断期間
7月の後半は一時的に中断期間となっているが、J2はクラブ数の都合上中断期間もお構いなしに試合が組まれていたりする。
(※2024年から各カテゴリ20クラブ固定となるため、その辺についても今後は多少緩和される見通し)
日本の地理・気候上7月や8月は酷暑となるため、選手への負担も考慮してこの辺りの時期に中断期間を挟むのが通例。
ただし8月(特にお盆期間)についてはサッカー界隈にかかわらずイベント興行の書き入れ時であるため、夏真っ盛りな8月は当然のように試合が行われる。
(ただしプレー環境・観戦環境も考慮して原則ナイターゲームで行われる)
シーズン再開は8月頭頃
先述の通り、シーズンが再開するのは8月の頭頃。8月のお盆期間に合わせて再開。以降は11月頃まで通しで試合が行われる。
ルヴァンカップや天皇杯の勝敗次第では、クラブによっては一時的に中断期間のような状態となったりすることもある。
リーグチャンピオンも、ルヴァンカップチャンピオンも10月や11月頃に決まる。一昔前までは天皇杯は元日1月1日に行われるのが通例であったが、クラブへの負担も考慮してか10月~11月に行われるようになった。
秋春制
シーズン開幕は7月頃
ワールドカップの有無によって多少左右されるが、ワールドカップが開催されない年は7月第3週開幕といった報道がされている。
深くは言及しないが、ルヴァンカップや天皇杯は現行制度である春秋制に沿って開催されているため、仮にも秋春制が実現するとなれば、両タイトルともに大幅な日程変更となる。
試合は基本的に7月から12月頃まで通しで行われる。ここからは他国のリーグ事情や一個人の推測を加味した内容となるが、恐らく12月から1月にかけてウィンターブレイクの導入されると予測される。
ウィンターブレイク
選手への負担軽減もあるが、何よりもウィンターブレイクによって降雪による試合中止を少しでも避けることが可能。東北や日本海側クラブは冬期の降雪が激しく、観戦環境以前にピッチが雪に埋もれて試合が開催できないことも想定される。
じゃあ降雪が予想される地域のクラブはアウェーで戦えばいいじゃんと思うかもしれないが、Jリーグ規約に同一大会でアウェイゲームが3試合以上連続しないこと(ただしJ3に関してはこの限りではない)と明記されている。
※ACL等によって日程が変更される場合は例外となることもある。
上記の理由によって冬期アウェー5連続試合!気合とパワーで解決作戦!は使えない。
厳密には降雪地域クラブはこの規則が守られていなかったりするが、そこは目を瞑る。リンク先はモンテディオ山形のスタジアムについての記事です。
こうした理由から、降雪による開催可否の影響を少しでも避けるためウィンターブレイクが導入されると推測される。実際日刊スポーツによると、秋春制移行時は1月から5週間以上のウィンターブレイクを設ける提案をしているらしい。いざとなりゃ規約改定して冬期に限り降雪が懸念される地域クラブはアウェー連戦もあり得るみたいなことにするのかな。
再開は2月上旬頃か…?
ウィンターブレイク期間次第ではあるが、秋春制導入済みの他国ではおおよそこのくらいの時期からリーグが再開される。Jリーグも欧州に右に見習えするのかは不明。
以降は通しで6月初旬頃まで試合が開催されると報道されている。この季節の東北や日本海側の降雪はやはり気がかりではあるが、この程度の期間ががあればリーグ戦は確実に消化できる。
(※降雪を加味するのであればウィンターブレイク期間を多少ずらしたり長めにとる必要はありそう)
各制度のメリット・デメリット
春秋制
春秋制 | 比較対象 | 秋春制 | ||
メリット | デメリット | メリット | デメリット | |
長年の実績があるため安定したシーズン運営が可能 | ACL出場によって大幅な日程調整が必要となる場合がある | 運営 | 欧州や今後秋春制移行予定のACL等と歩調を合わせられる | 秋春制での運営実績が乏しいため、イレギュラー発生時の対応に懸念 |
シーズン開幕は降雪(豪雪)期を避けているため、スムーズに試合を開催できる | 地域によっては残雪や突発的な豪雪によって、練習環境やスタジアム運営に支障を来す | 試合開催 | ACL等を含めた、国際大会や国際親善試合の日程調整がしやすくなる | ウィンターブレイクの期間次第では降雪地域のクラブの練習・試合開催に大幅な支障を来す |
お盆等の学生や社会人の長期休暇期間中にも開催するため、クラブは相応の収入が見込める | 野球と試合日程がが被るため、スタジアムへの来場者が分散されてしまう | 興行 | 冬場は野球がオフシーズンであり、お盆期間もフル稼働のため興行面で優位 | 冷え込む冬場は入場者数が減少してしまう恐れがある |
年度の始まりが4月という日本の風土にマッチしているため、クラブに合流しやすい | クラブの方針によっては卒業式等に参加できない可能性がある | 新卒 | 未契約でも練習参加自体は可能なので、次期シーズンに向けて早期合流が可能 | 特別指定や二種登録でないかぎりシーズン途中からの出場が不可能なため、かなりの空白期間が生じる |
北欧やアジア、北米に一部南米(特にブラジル)は春秋制を導入している国が多いため、当該国との移籍はスムーズ | 欧州等の熱狂的サッカー大陸では秋春制が主流のため、移籍に一定の壁が存在する | 移籍 | 秋春制を導入しているサッカー強豪国の多い欧州と移籍ウィンドが重なるため、移籍する(してもらう)ハードが少し下がる | 春秋制を導入している国との移籍に多少の壁が生じるため、世間で騒がれるブラジル人選手ガチャがしづらくなる |
シーズン中はほとんどの地域で雪が降らない(降っても除雪でなんとかなるケースが多い)ため、突発的な日程の変更も生じにくく調整もしやすい | 8月前に中断期間を挟んで入るが、興行面や全体的な日程の都合を考慮すると、ほぼぶっ通しで試合をすることとなる またACL等の日程に合わせづらくなる可能性がある | 日程 | ACLが秋春制となるため、上位クラブにとっては調整がしやすくなる | ウィンターブレイクを挟んでも一部地域クラブの降雪対策は必至 |
シーズン中はほとんど雪に悩まされず練習が可能 (開幕前や開幕直後は一部都道府県で影響を受けることがある) | 気温の低さや雪の影響により、多くのクラブで開幕前に九州や沖縄・海外にてキャンプを行う必要がある | 練習環境 | シーズン開幕が春~夏のため、開幕前の本拠地での練習は綿密に行える | 北海道・東北・日本海側クラブの多くは雪に悩まされ、冬期練習環境の整備に多額の費用がかかる |
シーズン開幕直後の降雪地域を除き、雪に悩まされることはほとんどない | 地域やスタジアムによっては試合前にスタジアム内を整備(雪かき)する必要がある | 観戦環境 | 盛り上がりやすいシーズン開幕直後やシーズン終了直前は温暖な環境で観戦できる | 冬期の観戦環境が絶望的 |
運営
春秋制は長年に渡っての運営実績があるため、各クラブもノウハウが蓄積されている。ただし今後ACLが秋春制へ移行する予定であるため、そのあたりとの兼ね合いに若干悩まされる可能性はある。
対する秋春制はACLとの歩調を合わせる形となるため、運営の都合もつけやすくはなるが、秋春制のノウハウが少なすぎるため導入直後数年程度はイレギュラーが生じる可能性もある。
試合開催
2月開幕であっても降雪クラブは開幕からアウェー連戦でホームスタジアムが雪で使えない状況を避けたりしているため、なんだかんだ問題なく開催できる。ただし突発的な豪雪に襲われたら試合中止・中断の恐れもある。
秋春制は先程述べたACL秋春制移行の都合もあり、春秋制と比べて日程の調節がしやすくなる。ただし冬期の試合は避けられないため、降雪地域のクラブは綿密な日程調整が不可欠。
興行
春秋制とはいえ夏にも試合をするため、夏休みやお盆期間等の書き入れ時の収入は見込める。ただし野球等のシーズンとガッツリ日程が被っているため、一部観客が他のスポーツ観戦に流れる可能性がある。
対して秋春制は野球とはシーズン日程が一部ズレるため、取りこぼしが少なく済む。ただし冬場の観戦は思いの外キツイものがあり、スタジアム自体や観客自身の防寒対策が必要となる。
新卒
日本は4月が新年度という都合上、新卒組の合流も比較的スムーズに行える。新卒組が主力の場合、稀に試合を優先して卒業式という式典に出席できないといったケースが過去にいくつか発生している。
秋春制の場合、特殊な契約(登録)を結んでいない限りシーズン途中から出場ができないが、シーズン途中から練習参加が可能で、”次シーズンに向けて“早い段階からチームに溶け込むことが可能。ただしやはりほとんどの選手は一定のブランク期間が生じてしまう。
移籍
春秋制を導入している国との移籍はスムーズに行われる。ただし欧州などのサッカー列強国の多くでは秋春制を導入しており、欧州のシーズン途中に欧州クラブから強力な助っ人を引っ張ってくるなんてことは非常にやりづらい。
対する秋春制は欧州などに歩調を合わせる形となるため、シーズンオフの欧州から助っ人として移籍してもらうといったハードルも低くなる。ただし春秋制を取り入れているブラジルからお願いワンチャン強力助っ人ガチャ!みたいなことがしづらくなるため、毎シーズン恒例の行事が一つ消えることとなる。
日程
シーズ開幕数週間を除いてほとんどの地域で雪が降らないため、全体を通して安定した試合開催が可能。ただし今後秋春制となるACLとの兼ね合いは若干難しい。
秋春制であれば一部クラブ(上位クラブ)にとって、ACL等の国際大会出場を加味した日程調整が可能となるため、上位クラブへの負担も少なからず軽減される。一方で、いくらウィンターブレイクを挟んだとしても寒冷スタジアムでの観戦は避けられないため、スタジアム自体や観客自身が寒さ対策をすることは必至。
練習環境
春秋制の場合、基本的にシーズン中であればいつでも本拠地で練習できるクラブがほとんど。ただし気候や気温の兼ね合いもあり、開幕前はキャンプして調整せざるをえないクラブが大多数。
対して秋春制であれば開幕前後でも雪や寒さに阻害されず練習が可能。
ただし冬の練習は降雪地域のクラブにとって死活問題。じゃあ冬でも練習できる環境を整えろよと言ってすぐ整えられるものではない。金銭面も含めて。
観戦環境
春秋制はシーズン開幕直後や終了間際を除いて、全体的にある程度快適な観戦環境が整えられている。とはえいあ特に開幕直後はしっかりとした防寒対策や、稀に長引いた降雪によって雪かきが必要となったりする。
対する秋春制は盛り上がりやすい開幕直後やシーズン終了間際でも温暖な環境で観戦できるため、重要な時期に客足は伸びやすい。一方で、冬期の観戦は一度経験すると色々と絶望するものがある。好みとまでは行かないが、冬の観戦を忌避する層は一定数存在するだろう。
総括
秋春制移行にはパワー(巨額な支出)が必要
特に問題となるのはやはり降雪地域に属するクラブだろうか。冬期は雪によって試合開催ができず日程変更となるのを防ぐためアウェー連戦となるだろうし、設備が整っていなければ雪によって練習すらまともにできない状態となる。
だが上位クラブにとってはACL日程調整もしやすく、なおかつ欧州との日程も合うため強力な助っ人を従来よりも容易に引っ張ってきやすくなる。あちらを立てればこちらが立たず、一長一短で一概に是非を問いづらい問題。
冬期の練習環境・観戦環境改善には相応の支出が必要となるが、お金が無限に降ってくるわけでもない。仮にも秋春制移行となったのであれば、そのあたりの支出はドコがどうまかなうのかがひとつ論点ともなりそう。
余談 田嶋幸三氏について
現JFA会長である田嶋幸三氏。
2016年からJFA会長となっている。何かと嫌われている背景について、簡単ではあるが説明していく。
会長就任前後の出来事
かねてより技術委員長や専務理事、副会長を歴任。
2016年にJFA会長就任となるのだが、前後に不穏な雰囲気が漂っている。
会長選挙の義務化
会長選挙義務化はとりわけ田嶋氏が独断で制定したものではなく、FIFAが定める標準規約則した規約制定を各国に義務付けられたため。
従前のJFAは理事会メンバーのみによって会長を選出していたのだが、今後は各都道府県代表者やJ1クラブの代表者、その他各種連盟代表者が投票をすることで会長が決まることとなった。
選出管理委員会が立候補者の身辺調査や立候補継続の意志を確認し、評議委員や理事7人以上の推薦を受けた上で正式に立候補となる。
その結果、2016年の選挙は田嶋幸三氏と原博実氏の一騎打ちという形となった。
原博実氏への処分
結果は田嶋氏の当選となったが、その後の出来事に難色を示さざるを得ない。
まずは手始めに、選挙で争った原博実(当時専務理事)を2階級下の理事へ降格を打診。
(※後日村井満氏からの招聘によりJリーグ副チェアマンへ就任するのだが、”Jリーグ”と”JFA”は各々独立した組織のためJFAからは”退職”することとなる)
選挙前はニッコニコで握手していた田嶋氏だが、対立候補に対して情け容赦のない処分を下す。
そしてここから半ば独裁的手腕を発揮する。
霜田正浩氏の降格処分
原博実氏と親しい間柄である霜田氏。実際JFA入りしたのも原氏から懇意であったから。そして海外とのコネクションに強い霜田氏。
そんなJFAナショナルディレクター(以下ND)であった霜田氏だが、2016年の年内にJFAを離れる決断をした。
技術委員長時代はザッケローニ監督、アギーレ監督、ハリルホジッチ監督の招聘に尽力したのだが、2015年のアギーレ監督八百長疑惑(最終的に無罪)による解任の責を負って自ら処分を提議。だがJリーグと協会は留任を支持。
しかし2016年3月、田嶋氏による技術委員会再編に伴い、霜田氏は技術委員長からNDへ役職を変えられる(事実上の降格処分)。
後任の技術委員長である西野朗氏と役職が被ることもあり、監督・委員長・NDの三角関係ではコミュニケーションが取りづらくなることを理由に、2016年をもってND及びJFAから退任した。
ハリルホジッチ監督の電撃解任
時はワールドカップ開幕を2ヶ月前に控えた2018年4月、ハリルホジッチ監督を電撃解任した。
日本代表監督就任から通算しての成績は38戦 21勝 9分 8敗。直近10試合は東アジア選手権や国際親善試合で苦戦を強いられていたためワールドカップの行く末に一抹の不安を抱いてもおかしくはないが、2ヶ月前の解任は言葉に詰まる。
ハリルホジッチ氏は解任を受けて激怒。
田嶋氏は「信頼がなくなっている。コミュニケーションが取れていない。それだけで(解任理由としては)十分だと思います」とコメント。直近の成績を理由にならまだしも、解任理由にしてはぼんやりしているというか、ちょっと適当すぎないか…。
ここで一つ注目しておきたいのは、ハリルホジッチ氏との関係。
先述の霜田氏は海外とのコネクションに強みを持っており、ハリルホジッチの招聘に成功したのは霜田氏の功績といっても過言ではない。そしてその霜田氏をJFAに招聘したのは原氏。
(記事によれば霜田氏はフランスにあるハリル氏の自宅に直接訪問しており、試合時は霜田氏をベンチに入れるほどの関係であった)
要は原氏↔霜田氏の繋がりがあってこその招聘劇だった。
原氏がJFAを去り、霜田氏がJFAを去り、“敵対”候補が招聘した監督であるハリル氏は後ろ盾である霜田氏も原氏もいない。2018年の電撃解任もコミュニケーション不足云々は後付けの理由で、派閥争いにおいて当然の帰結だったのかもしれない。
田嶋氏と秋春制
新型コロナウイルス感染から回復した日本サッカー協会の田嶋幸三会長(62)が9日、オンラインで取材に応じ、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)の「秋春制」移行をアジア連盟(AFC)に提案したことを明かした。「ACLはシーズン移行も踏まえ、考えなければ。AFCのウィンザー事務局長にも電話で話しました」と語った。
https://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2020/04/10/kiji/20200409s00002181368000c.html
AFC(アジアサッカー連盟)が主催しているACL(AFC Champions League)。
2020年のコロナ禍でACLも延期となり、チャンピオンを決めるには年を跨ぐ必要がある点も踏まえて、ACLの秋春制を提案したのはAFC技術委員会委員長を務める田嶋氏である。
そして田嶋氏は長年の秋春制論者でもある。
◆秋春制移行の経緯
https://www.nikkansports.com/soccer/news/p-sc-tp0-20130116-1072470.html 2013年1月16日
以前からことあるごとに計画が討議されては先送りになってきた。秋春制を採用した場合、欧州と日程が合うため選手の移籍が潤滑になるなどの利点がある。また、15~18年の国際Aマッチデーが3月、6月(奇数年のみ)、9月、10月、11月に各2試合ずつと設定されたため、現行のJリーグの日程ではリーグ終盤にAマッチデーが集中し、国内組の選手の負荷が高まるが、移行すればそれが回避できる。昨年5月上旬のJ1・J2合同実行委員会に日本協会の田嶋副会長が出席し、Jリーグの13年シーズンを1年半行い、14年シーズンから秋春制に移行するプランを提案。Jリーグ側は同下旬の臨時合同実行委員会で「最短移行時期」を15年秋に定めたが、同10月のJリーグ理事会でその案も却下された。現在は戦略検討会議でシーズン制移行が討議されている。
田嶋幸三会長、シーズン春秋制→秋春制へ移行訴える
日本サッカー協会の田嶋幸三会長(59)が14日、東京・文京区のJFAハウスで開かれたJリーグ実行委員会に出席し、シーズン制移行を訴えた。
現行の春秋制(春開幕秋閉幕)を、22-23年シーズンからの秋春制(秋開幕春閉幕)移行に、各Jクラブ代表者に同意を求めた。
https://www.nikkansports.com/soccer/news/201711140000486.html 2017年11月14日
そして2023年4月に書かれた上記2記事を読み比べると、書かれている内容は真っ向から対立している。
先に出たのは上のスポニチ、後から書かれたのは下の日刊スポーツ。スポニチとはいえ飛ばし記事にもほどがある。
日刊スポーツによれば、4月18日に実行委員会を開いた際、秋春制への移行についての協議をしたのは事実のようだ。Jクラブ代表者からは反対意見が多いのだが、年内には結論を出す予定とのこと。
過半数以上のクラブから難色を示している秋春制移行なのだが、議論も深まらないまま結論を導き出すのだけは避けて欲しいところ…。
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