【画像付き】スペイン戦の三笘選手ゴールライン問題とVARについて素人が考察する

サッカー

※あくまでも素人目線で何が起こっていたのかを考察するだけなので、話半分で聞いてください。
お急ぎの方は “ゴール前後で何が起こっていたのか”というところまで飛ばしてください。

はじめに

ゴール扱いとなる基準は”ゴールポスト内(=ゴールエリア)のゴールラインを割っているか否か“。

画像:インプレーとアウトオブプレーの凡例。上から見てラインに少しでもボールが触れていればインプレー。

分かりやすい画像があったので少々拝借。
ラインを割っているよという基準はゴールライン(ゴール側に敷かれている白線)にも、タッチライン(横にバックスタンド/メインスタンド側の長い白線)にも同じように適用される。
上の画像の一番右は白線を”完全に越えている“ため、ゴールエリアならゴール扱い、ペナルティエリアやタッチラインならアウトオブプレーとなる。

サッカーの競技規則上、上から見た時にボールが完全にラインを割っていなければラインを越えていると判断されない。重要なのは接地面がラインを割っているのではなく、ボール全体(非接地面も含む)がラインを割っていること。
そのため、画像の左から3つ目まではラインを割っていない(試合は継続している)ということになる。このことを前提として話を進める。

今回の事象はゴールラインテクノロジーの適用範囲外…?

フィールドに敷かれているラインの名称。ゴールが置かれている側のラインはゴールライン。
うわのそら事件簿様より引用
https://uwanosorajikenbo.hatenablog.com/entry/2018/06/23/165007

ゴールラインは両サイドの赤線のことを指す。カタールワールドカップに導入されているゴールラインテクノロジーは、あくまでもゴールエリア内のゴールラインがテクノロジーチェックの対象。

ゴールライン・テクノロジー - Wikipedia
Wikipediaのゴールライン・テクノロジーより引用

上記の画像の青色の範囲内がゴールラインテクノロジーの対象。つまるところ、あくまでも推測ですが、今回話題となっている三笘選手の折り返しの判定については、ゴールラインテクノロジーの対象外。
それが故に、この次の項目で話す内容ではVARが用いられている。

ゴール前後で何が起こっていたのか

三笘選手の折り返し時点で副審は旗を上げていない

画像:三笘の折り返し時点で副審は旗を上げていない

早速ですが折り返しの瞬間。

画像:ゴール直後も主審はオフサイドとは言っていない

そしてこれがゴール直後の様子。
いずれのシーンでも画像奥のコーナーフラッグ付近にいる副審は旗を上げていない。つまり副審は、三笘選手の折り返し時点ゴールラインを割っていないし、オフサイドでもないと判断している。
※折り返し部分に関しては前田選手がボールの手前側にいるため、ラインを割ったのかただ単に判断できなかったということも考えられる。

不穏な雰囲気を漂わせる笛

画像:ゴール直後、少し間をおいて笛を吹く主審

ゴール直後に主審は笛を吹いた。この時点で何やら不穏な雰囲気が漂う。通常ゴールを認める場合は、笛など吹かずにセンターサークル方面(ピッチの中央)を指さしてゴールを認める。つまりここで笛を吹いている時点で、何かが起こる前触れを示していた。

VARと交信するレフェリー

画像:VAR室と交信をする主審

主審はゴール直後に笛を吹いて一旦試合を止めました。そしてVAR室と交信を始めます。ここで考えうるのは恐らく3パターン?

主審は 三笘選手のクロス時点でラインを割ったか分からず VAR室に相談をした

審判も人間です。特にこうした4年に一度という大舞台なので、誰しも緊張はするし慎重にもなる。三笘選手がクロスを上げた時、ラインを割っているのか判断しきれなかった。副審を確認すると旗は上げていない(ラインを割っていない)という判断だが、主審主観では割った可能性も否定できない。心が揺らいだゆえ、VARの意見を聞くことにしたという説。


しかし試合をオーガナイズしたり、責任を持つのはVARでもなく、副審でもなく、主審。主審のジャッジが基本となり、そのジャッジをサポートするのが副審やVARのため、VAR室に相談するというのはあまり聞いたことがありません。ゆえにこの説は低いのではと考える。

主審は 三笘選手のクロス時点でラインを割っていないと認識していたが VAR室から意義が入った

ここからはゴールは決まっているという前提で進めることにする。
主審は三笘選手がクロスを上げた時点で、ラインは割っていない。副審もラインを割っていないと判断している。しかしVAR室から意義が入ったから試合を止めたという説。

それならさっさとセンターサークル指し示してゴールって言えよ!!!と思ったりするが、クロスの辺りで、VAR室からライン割ってるかもしれねぇからディレイさせろ(試合を少し送らせてくれ)という指示が入っていた可能性がある。こうした事象はJリーグでも時たま目にする光景ではあるので、結構有力説なのではと思っていたりいなかったり。
※素人なので予防線を張りますがあくまでも個人の意見です。

主審が 三笘選手のクロス時点でラインを割っていたと認識していたが VAR室から意義が入った

主審は三笘選手のクロス時点でラインを割っていたのではと認識。ゴールが決まり副審も旗を上げていないが、主審の視点ではラインを割っていたと捉えたため試合を止めた説。
実は当該試合の実況・解説陣は笛が吹かれた直後、”ゴールキック!?“と発言されていた。映像では確認できないのだが、もしかするカメラに映っていない場面でゴールキックを指していたのかもしれない(※あくまでも可能性があるだけ)。それに対してVARがチェックをするために意義を入れた説。

一個人としては先程の説かこの説のいずれかではと考える。
仮にもどちらか決めろと言われたら先程の説。じゃないとこの後の内容と辻褄合わなくなっちゃう。。。

“VAR”を用いたチェック

先述の通りカタールワールドカップはゴールラインテクノロジー導入試合であるが、三笘選手の件に関しては当該テクノロジーの対象外である。
そのため試合が止まっている最中、VAR CHECK GOAL と表示。この事象についてはVARでのチェックが行われていたため、ゴールラインテクノロジーに感謝するというよりはVARに感謝するのが適正である。

画像:VARはゴールの判定を下した
画面左下に注目。VARでの判断をしている。

VARの結果はGOAL!

画像:主審はVARチェックが終わったことをサインする

VARのチェックが終わったという動作をして

画像:主審はゴールを認める

センターサークルを指し示す!ここでようやくゴールが完全に認められた瞬間である!結構長い時間チェックが入っていたため、相当判断に困ったのだろう。

スタジアムモニターには”BALL NOT OUT OF PLAY”

画像:スタジアムのモニターにVAR判定の結果ゴールであると表示される
YouTube しげ旅様の動画より、動画の一部を引用
https://www.youtube.com/watch?v=GR0GH30mLxM

スタジアムに表示されていたのはVARの結果GOALが認められた。
チェックしていた項目はボールが出ていたか否かという点とのこと。やはり焦点は三笘選手のクロスのところだった。

総括

この件で重要となるのはVARと主審である。

最終的なジャッジの決断を下すのは主審である。VARなどはサポート役である。今回VARチェックは入っていたが、主審は際どい内容であるにも関わらずオンフィールドレビューを行わず、VARの意見を聞いてそのままゴールの判定を下した。

無論オンフィールドレビューを行わず判定が覆ることもあるが、こうしたシビアなケースでは普通オンフィールドレビューを行う。となれば、主審としてはタッチラインを割っていないと認識していたが、VARは念を要して確認するために試合を一時止めるよう指示したのではと勝手に考えた。

画像:三笘が折り返す瞬間の画像
例のシーン。角度次第で見え方は変わるが確かにライン上にある!

この画像からも分かる通り、本当にセンチ単位ミリ単位の差でインプレージャッジとなった。
VARの方がより良い角度, 解像度で確認できていたとしても、最終的には”人間の判断“に依存する。VAR室の人が確認してインプレージャッジで正しいと判断したのか、VARでは判断出来かねるから主審の最終的なジャッジを尊重すると言われたのか分からないが、あのシーンはインプレーでゴールというジャッジになったのは確かである。

やったぜニッポン!!!

2022年12月3日04時頃追記

試合後に出回っているゴールラインテクノロジーかと思われる動画を確認しました。

※本動画は拾ったものであり、本当にゴールラインテクノロジーとして取り扱っているのかは不明。
調べた限り、beIN SPORTSというカタール専門のスポーツ放送局が上記動画をツイッター上にアップロードしているのが確認できた。

※VPN通さないと動画は見れない

恐らく試合後もしくは判定後に地の利を活かして独自調査した結果をアップロードしたものと推測される。

ボールがフィールドライン全体を横切らなかったことを示す beIN SPORTS の特殊技術、つまり日本のゴールは正しい

https://twitter.com/beINSPORTSNews/status/1598443203950448641

引用元のツイートを翻訳すると以上の通りに翻訳された。beIN SPORTSの特殊技術と書かれているので、あのジャッジには直接関与していなかった(=事後検証?)と思われる。

2022年12月3日05時頃追記

FIFAの公式が声明を出し、VARでチェックした上でゴールラインを割っていないと判断しているとツイートしていました。

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